天然の歯は、自ら位置を変えながら咬み合わせを保つことができるので、長い間、使い続けることができます。
しかし、インプラントで埋め込んだ人工歯(いわゆる「歯」の部分)は、決して動きません。
ですので、加齢などによるお口の中の環境変化に応じて、人工歯を作り直さなければならない時が必ず訪れます。
その際、使用しているインプラントシステムによっては、人工歯のみの再製ができず、
インプラント本体を取り外す再治療が必要になる場合も多いのです。
これは非常に大変な治療となります。
こうした事態を防ぐために、初期の治療費が多少高くても、
可変性の高い(=人工歯の再製が容易な)インプラントシステムを選択することを
当院は、お勧めしています。
特に、安い治療を売りにしているインプラントシステムは、将来の可変性が乏しく、
人工歯の再製が困難になる場合が多いので注意が必要です。たしかに安いインプラント治療は、
初期費用は安いのですが、結局、治療後のメンテナンスやリスクなどを含めると、
ほとんど変わりません(というか、むしろ高額になるケールの方が多いではないでしょうか?)
新聞やテレビなどで、たびたびインプラントのトラブルが話題になっていますが、
多くの歯科医院が、安全性や信頼性よりも治療費の安さを優先しすぎているのではないかと
懸念しています。