2016.09.18 インプラント~CT撮影の前に
インプラント治療において術前のCT検査は不可欠です。でもただCTを撮影するだけでは、インプラントの適用の可否を正確に診断することはできません。CT撮影の前に将来の歯の形態や咬み合わせのシミュレーションを入念に行っておく必要があります。
具体的には口の中の模型を製作して、
その模型上で将来の理想的な歯並びを再現して形態や咬み合わせの診断を行います。
そしてそれらに問題がなければ将来の歯の形が正確に反映されたレントゲン撮影用のテンプレートを製作し、シミュレーションされた将来の歯の外形が画像に写り込むように指標を付けておきます。
そのテンプレートを口の中に装着した状態で一般のレントゲンやCTを撮影すると、将来の歯の形態が画像上にも再現されるので、将来の歯に対するインプラントの埋める位置や方向、深さを正確に診断することができます。
CTやレントゲンの画像上に将来の歯の外形が正確に再現されていないと、インプラントの適用の可否はもちろんインプラントの埋入方針も正確に診断することはできません。とりあえずCTを撮影してみてインプラントができるかどうかを漠然と判断するのは危険です。
インプラント治療の目的は失った歯を取り戻すことであり、インプラントを骨の中に埋めることではないのですから。